訪問着とは?訪問着の特徴
訪問着とは日本の正装の一つであり、当初は背中・両袖の3カ所に家紋を入れる慣例だったのですが、次第に廃れて今では紋を入れないことも多くなっています。
特徴として「絵羽」と言われる模様づけがある。これは最初に生地を採寸通りに裁断して仮縫いし、着物として仕立てた時点でおかしくならないよう絵を描いた後、再びほどいて染色作業をするもので、柄づけは、帯の上にも下にも柄があり、そのすべてが縫い目をまたいでつながっています。
色留袖、付け下げとの違いはなに?
色留袖
色留袖は、訪問着とは異なり上半身に模様が無いのが特徴。通常、訪問着は色留袖よりも格式が一つ下ですが、訪問着に紋をつけることで色留袖と同等の格式になりますが、最近では、着る場所や用途を限定しないように紋をあえて入れないことが多いようです。
訪問着
訪問着は絵羽にした形、つまり着物の形になってから衣桁にかかっています。また、たたまれていることが多いです。
付け下げ
それに対して付下げは反物のまま巻かれている場合が殆どで、訪問着は着物の形をしていますが、付下げは反物のままということです。
訪問着は着物を広げた時に大きく図柄が構成されています。つまり縫い目は関係なく構図がとられる場合がほとんどです。
一方、付下げは反物のままなので、柄が縫い目にかからないように染めてあります。
柄は小さくまとめられた柄が描かれていることが多く、大胆な裾模様にはなっていません。
ただし柄の位置が考えられていますので、仕立てをすれば柄は逆さにはならず、裾のあたり、袖、胸、肩など各所に上手く柄を出せるようになっています。
訪問着は結婚式で着てもいいもの?どのようなシーンで着るもの?
訪問着は結婚式や披露宴をはじめとしたパーティでは、参列者も華やかさを求められるのでぴったりです。華やかな訪問着を選びましょう。
結婚式では、新郎新婦に近い親族の方は留袖や振袖を選ばれることが多いですが、友人や同僚等の結婚式に出席する場合は訪問着を着るのにうってつけとなります。
基本的には紋の無い訪問着で問題はありませんが、スピーチや余興などで壇上に上がる方や既婚者の方は紋が有る訪問着を着るとよりフォーマル感が出ます。
ただ、注意しなければいけないのが地域によって風習が違う場合もあるので、結婚式で着物を着用するときは事前に友人やご親戚等に確認したうえで訪問着を選ぶと安心です。
また、七五三などの子どもの行事にも訪問着は選ばれます。ただ、主役は子どもの為あまり派手ではない控えめな装いが好まれます。春や秋に行事が行われることが多いので、季節によらない柄を選んでおくとあとあと着回しができるので便利です。
お茶会などの場合は派手なものよりも品のある控えめなもののほうがベターです。ちょっとした会への参加や訪問などの場合は訪問着では格が高くなりすぎるので付け下げなどの控えめな着物を着用したほうが無難です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?訪問着は既婚未婚、年代を問わず、色や柄を上手に選べば末永く利用できる着物です。
ただ、訪問着を購入するとなると値段も10万円~と決して安くないので、敷居が高いなと考えている方も少なくないと思います。高いお金を出して購入しても結婚式や披露宴など、会う人が同じになる場合は1着しかもっていない場合に毎回同じ着物を着ていると思われる恐れもあります。レンタルで訪問着を選べば、結婚式や披露宴などのそれぞれのシーンに合わせた訪問着をレンタルすることができるのでおススメです。
これから訪問着を選ぶ際に参考にしていただけると幸いです。